妥当な人間くん④
パーティは毎週行われた。
毎週のように誘いの連絡が来て、
毎週のように遊びに出かける。
そんな楽しい週末を過ごせたのは彼らのおかげだった。
「ほんとに、ななせさんに出会えてよかったです。」
3回目に参加したパーティで、僕はななせさんに感謝の意を伝えた。
仕事も年齢もバラバラで、
夢を語る人もいた。
そんな仲間ができたのは、とても嬉しかった。
ここに来てやっと、あのサーフィン男と話す機会ができた。
おさむさん(仮名)は、フリーの仕事をしているらしい。
趣味でイベントを開いたり、ときどきトークライブとかもやっていて、パーティに来ている男たちは、みんな彼に憧れていた。
そして僕も密かに、彼に対して尊敬の念を抱きはじめていた。
その日は夜遅くまでみんなと喋っていた。
ふと誰かが、占いの話を始めた。
「どうぶつ占いって前あったよね」
「あったあった!なつかし〜」
「あれってけっこう当たるよね..!」
そんなの流行ったっけ?とか思いつつ、
みんなの話を聞いていた。
僕は占いのことは知らないことを言うと、
是非やってみて!と言われたので、やることに。
誕生日を入れるだけで、結果が表示された。
「ペガサスでた!」
結果を見た横の人が、少し意外そうな顔で言ってきた。
どうやらなかなかない結果らしい。(なんて書いてあったかは忘れた、、)
どうぶつ占いは、統計学的に算出された?的なものらしく、意外と科学なんだとかなんとかおさむさんは言っていた。
なんだかすごく説得力があった。
帰りはおさむさんが駅まで一緒だった。
次の日はバーベキューに誘われていて、
楽しみだねとかなんとか喋りながら帰った。
改札まで来ると、おさむさんが突然、
「明日、バーベキュー終わったあと空けてて!」
と言ってきた。
なんかの手伝いかなんかかな?と思い、とりあえず了承した。
「ではまた明日、おやすみなさい!」
挨拶をして、改札をくぐった。
振り返ると、おさむさんはニコニコしながら手を振っていた。
その笑顔には、嘘なんてないと、
この時の僕は思っていた、、、、、
(次回、最終回)